100枚のリネン

100枚のリネン、これはこの間フィレンツェで姑に聞いた話。

マンマロッサーナが結婚したとき、花嫁道具にとマンマのマンマ(つまりはおばあちゃん)が用意したのは「100枚のリネン」だったそう。テーブルクロス、キッチンクロス、シーツ一式、タオル(そういえばイタリアってタオルもリネンだなあ)などなど。全てに手刺繍を施し、ミシンを使わずに仕上げた数々を持たせてマンマのマンマはどんな気持ちで娘を嫁がせたのかな、と思うと胸がじんとなる。

結婚して40年近くたってもまだ使いきれないという100枚のリネンが今は何枚残っているのかは謎だけれど、その一部が、東京の我が家にも少しだけある。ロッサーナの「R」の刺繍入りのキッチンクロスやテーブルクロス。枕カバーなど。それらをさっきアイロンをかけていて、ふと思い出したこと。

「新しいものに取り替えるたびに、マンマの愛情に触れられる」というひと言。

思い出してはまた、ひとりでじ〜んとなっていた。

そんな私も娘が大きくなって嫁ぐまでに、縫い物の技術とセンスを磨いて100枚のリネンを持たせたいなと密かに思っている。